【上映レポート:霞が関ナレッジスクエア】

【2013年6月21日(金)@霞が関ナレッジスクエア】

霞が関の公民館として、霞が関・虎の門地区に働く官民の方々を対象に文化・科学・教育分野の

インディペンデント系映画の上映会を開催(文化庁・霞が関から文化力プロジェクト認定講座)

しているナレッジスクエアにて、上映とトーク<医療を通じて地域を創った男>が行われました!

 

※トークゲスト
鈴木正義(監督・グループ現代 プロデューサー)
小池宙(慶應義塾大学附属病院医師)
河合博(市民会議 プラットフォーラム 代表)
坪田康佑(一般社団法人医療振興会どこでもクリニック感護師・健康師)

トークは、今回の企画共催者の坪田さんの司会進行で展開!
無医村医療対策の実践家、地域活動家、佐久病院勤務歴のある医師、監督の鈴木が登壇し、
それぞれの立場から「地域医療の礎を築いた若月俊一と佐久総合病院」をそれぞれが、
どう今に引き寄せ、これからどうしていくか…など、会場の方との発言交流も含め、
あっという間の45分間でした!

小池宙(慶應義塾大学附属病院医師)
過去に、佐久病院で3年間仕事をしていたこともあり、懐かしく拝見した。

「農民とともに」はどういう意味か、なぜああいうことをしてきて、そのエネルギーはどこにあったのか…若月先生は「時代の奴隷の存在」に怒っていたように感じている。
患者には一人ひとり背景となる生活・物語がある。一人ひとりに寄り添うことで「その人の幸せが何なのか」がみえてくる。いま、どこでも孤立化が問題になる中で、「時代の奴隷の存在」を感じる。

東京生まれ東京育ちの自分の「ふるさと・東京」で、佐久での経験もいかし、学びながら医療に携わっていきたい。

 

河合博(市民会議 プラットフォーラム 代表)
キーワードが3つ。

1)農民自身が病気を理解しないと予防につながらない=現場に出て農民のニーズを探り広げていった。
2)二足のわらじ=専門だけでなく、その人のいる背景や地域性、生活とは切り離せないものである。
3)病院の民主化=地域の民主化。若月さんは「地域の民主化」をしたかったのではないか。

いまの若い人が「自分たちが次世代の担い手なんだ」という自覚や、医療も介護も、コミュニティのなかでどう関わっていくかなど、そういう意識を持ちやすいように支えることをしていかなければならない。若月さんや佐久病院を手本に考え、取り組んでいく。

 

鈴木正義(監督・グループ現代 プロデューサー)
遺された古いフィルムは30万フィート。それを見続け「今にいかしたい」と思って作った。今を考えるときに、世界で起こっていることを考えるということと同時に同じくらい大事なことは、時間の縦軸というか、歴史を辿るということ。そこからヒントが見つけられるんじゃないかと。若月の手法は社会学。病と社会的要因をどう考えていくのかをとても大事にしてきた。今日的意味を、社会学的に考えると、かつて若月さんがやってきたこととつながる。若月は「農民のために」と活動されてきて、途中から「農民とともに」にかわって、いまもそう。言いかえると「地域住民とともに」。私は映像をつくる人間なので、対象の方々とどれだけ「ともに」できるかを考え続けたい。
若月はずっと自分のことを「きたりっぽ(来訪者)」と言っていたが、「よそものである」ということを大事にしながら、地域や関わる人たちとともに映像ができたらいいな、と思っている。

 

坪田康佑(一般社団法人医療振興会どこでもクリニック感護師・健康師)

<移動型診療所をつくり、無医村に医療を提供する>という仕組みをつくって活動している。
そのなかで、温故知新ということで、若月先生のことを学んでいて、この企画にたどり着いた。
移動型の診療所をやっていて、難しい地域との関係性を勉強しているが、60年前から活動されていた若月先生には、臨床家としてベンチャー企業家として、経営者としても、まだまだ闘っていかなきゃいけないな、と元気をもらえた。これからもこのような、みんなで学び、考えるような企画を続けていきたい。

 

 

  

※この日の上映とトークイベントは、大船渡と陸前高田の仮設住宅に設置された専門機器を通じて衛星中継され、中継先からもオンラインPCで質問が届き、つながることができました!
会場には、若い医師や看護師などたくさんの方にご来場いただきました!

~ご来場いただいたみなさま、主催のみなさま、ありがとうございました~


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